デルタスカイマイルアメリカン・エキスプレスカードの特典付与条件が2018年6月26日から改定されるとのアナウンスがありました。改善となるか改悪となるかは利用者それぞれのスタイルに依りますので一概に明言できませんが、この改定によってカードホルダーに大きな変動があるのは間違いないと思います。
最も顕著な違いは利用金額によるメダリオン特典の差異になると思います。どんな対応をすればいいのか詳しく考察したいと思います。

デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス カード(通称デルタ・アメックス)とは

「デルタ・アメックス」は、CMでもおなじみアメリカン・エキスプレスが発行するデルタ航空関連の特典を贅沢に盛ったクレジットカードです。クレジットカードを保有するだけで、デルタ航空に関連した様々な特典を受けることができます。

中でも最大の特徴と言ってもよいのが、カードを保有するだけで、スカイマイルのエリートステータス(メダリオン資格)を得ることができる点でしょう。この特典だけのためにカードを保有している人も少なくないと思われます。

改定前はカードを保有するだけで、メダリオン資格を付与されていましたが、この度の改定で、メダリオン資格を得るには、一定額以上のカード決済が必要になりました。

サービス改定の内容は?

今回の改定では大きく分けて4つのサービス内容の変更があります。

  • 決済額に応じたメダリオン資格の付与
  • カード利用ボーナスマイルの廃止
  • 家族カードの無償化
  • 海外利用ボーナスの倍率変更

となりますが、多くの人に関係し、全体的に改悪と捉えられている、メダリオン資格の条件について掘り下げていきます。

年間利用額に応じたメダリオン資格の付与

デルタ・アメックスはゴールドとの通常タイプがありますが、ここではゴールドの内容のみを取り上げます。通常タイプでは、付与されていたメダリオン資格がシルバーでさほどメリットもないため、今回の改定のデメリットもさほど影響はないといえます。

これまではカードを保有してさえいれば、無条件でメダリオン資格を付与されていました。一度もデルタ航空を利用したことがなくても、デルタ航空のラウンジが使えたり、優先レーンが使えたり、スカイチームの上級会員資格が得られたりしたわけです。

しかし、新ルールが始まる2018年6月26日からは、メダリオン会員資格のグレードが利用金額によって変わるようになりました。カード入会日もしくは切替日から1年間が「プログラム期間」と設定され、その間の利用金額に応じて、次のプログラ ム期間のメダリオン会員資格のグレードが決まります。恐ろしいことにグレードどころか、決済金額が少なすぎればメダリオン資格の剥奪もあるのです。
このアナウンスにカード保有者の多くが悲鳴を上げたであろうことは容易に想像できます。

初回プログラム期間は無条件でゴールドメダリオン資格が付与されますが、その後は前年の決済金額により、ステータスが決定されます。決済金額150万円以上で「ゴールドメダリオン」、100万円以上で「シルバーメダリオン」、100万円未満では資格なしとなります。

ちなみに、通常カードですとどんなに決済金額が多くても「シルバーメダリオン」止まりです。年間150万円以上決済するのであれば、ゴールドカードに切り替えたほうがお得ですね。

ここで注意しなければいけない点が「初回プログラム期間」の開始日です。開始日は会員ごとに異なり、入会年にかかわらずカード入会日・切替日によって決まります。

  • カード入会日・切替日が「6月26日から12月31日」の場合は、2018年のカード入会日・切替日
  • カード入会日・切替日が「1月1日から6月25日」の場合は、2019年のカード入会日・切替日

後者のが無条件ゴールドメダリオンの期間が長いのでお得ですね。ただし、初回プログラム期間が伸びるわけではないので、あしからず。

その他の改定について

その他の主な改定について説明します。

カードご利用ボーナスマイルの終了

これまでは、100万円決済ごとに5,000マイルのボーナスが付与(年3回まで)されていました。これが廃止となります。メインカードにしていた会員には結構なマイナスポイントとなりそうです。

家族カードの年会費が1枚無料

年会費12,000円ですので、見た目のインパクトは大きいです。マイルは基本カード会員のアカウントに加算されます。
2枚目以降はこれまで通り、12,000円(+消費税)の年会費がかかります。
改定前の家族カードの発行は少なそうですから、アメックス的には無償化しても対してリスクはないと判断したんでしょうね。

海外ご利用ボーナスマイル獲得率アップ

海外利用ボーナスマイルのマイル獲得率が、1.25倍から1.5倍にアップします。
海外通販も対象ですので、海外へ行かない方でもメリットはあります。

サービス改定で継続?解約?

やはり、メダリオン資格が決済金額による更新制となったことで、会員属性の大きな変動がおきるでしょう。
既存会員では年額決済150万円未満の方の離脱が増加するでしょうが、100万円前後の会員が決済額を増やす可能性を考えると、トータルの収支としては悪くないかもしれません。

新規会員については、初回プログラム期間は無条件でメダリオン資格が付与されますので、サービスを利用してみて、1年後に継続を判断するのが良いでしょう。

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